内省的な自己反省

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ユーリ!!! on ICE を見て救われた話

皆様こんにちは。自粛期間、いかがお過ごしでしょうか。

私はというと、当たり前のように現場は無くなり、アイドルの私生活には全く興味を持てない冷酷なオタクのためNetflixで毎日毎日アニメを見ています。あぁ、アニオタしていて良かった。臨機応変に趣味を変えて生き延びるオタク。ジャニヲタになる前はゴリゴリのアニメ&男性声優のオタクでして、未だに宮野真守とか鈴木達央とかあの世代の名前を聞くとときめきが止まらなくなります。(なんとこの記事を書いている間に前野智昭氏が結婚報告されました。おめでとうございます涙)

 

で、最近 ユーリ!!! on ICE(以下、YOI)にどハマりしてしまいまして。もうね、最高なんですよ。2月くらいからアマプラとネトフリで色々なアニメを見てきたけれど、これが一番最高だった。

今まで見てきた作品は、ライトに面白いな~、で終わったんですが、YOIは別格。キャラも丸っと愛おしくてストーリーの考察が止まらない。この感じ、現役アニオタ時代の10代以来、、、

 

ストーリーはフィギュアスケートを題材にしたもの。本格フィギュアスケートアニメと銘打っているだけあってスケートシーンの作画がガチ。音楽もガチ。2016年に放送されていた作品。当時は浪人していたのでアニメなんて見ているどころではなかったのですが、ヤバいスケートアニメをやっている、オタクがこぞって見てるという噂は小耳にはさんでおりました。

BLっぽいと言われても否定できないような描写が苦手な私は当時から「どうせ腐向けっしょ~?そんなのに引っかからないわよ!」というスタンスを貫いていて、ネトフリで見るときもちょっとだけ覚悟していました。

 

ところがどっこい。

最高のヒューマンドラマだった。

主人公勝生勇利と彼のコーチでありリビングレジェンドであるヴィクトル・ニキフォロフとの師弟愛、そして勇利のライバルであるユーリ・プリセツキー(ユリオ)との関係。尊い

確かにそれっぽい描写はいくつかあるけれど、そんなこともぶっ飛んでしまうくらい、あたらしい愛の形を提唱されたような衝撃。私は美少女戦士セーラームーンシリーズに出てくるセーラーウラヌスセーラーネプチューンの関係が大好きなのだけれど、それに近い「好き」に該当するのだと思う。既存の概念に囚われない、あたらしい愛の形。誰も否定しない、やさしい世界。

第7話は何度見ても泣く。あのラストは当然の結果なんじゃないかなってくらい説得力があって、美しい。まだ見たことのない方は、この機会にぜひ見て体感してほしい。

 

それとヴィクトルを演じる諏訪部順一氏の演技が堪らなかったです。諏訪部順一と聞くと跡部景吾や神宮寺レンのような俺様や色男のイメージが強いけれど、ヴィクトルのような一見何を考えてんのか分かんねぇやけに調子の良い要素を持つ男を演らせても最高だった(何様?)。

私はヴィクトル推しなんですが、まさかこの歳でまた二次元に推しができるとは思ってなかった。ヴィクトルめっちゃいい匂いしそう。香水どこの使ってる?

10代の頃は諏訪部氏のお芝居は自分にとって色っぽさが過ぎて苦手だったんだけどな。やっと魅力が分かるようになったのかもしれない。日生の桶ダンスやPAGESのWonder Loveで色気を浴びて耐性が付いたのかもしれない。

 

この作品を熱血スポ根アニメと期待して見るとがっかりするかもしれない。このアニメには超次元な技も出ない。仲間とか汗とか努力の側面もあまり派手に描かれていない。勝生勇利の葛藤や、勇利がヴィクトルとのやり取りを経て心が変化し、演技に昇華されていく姿が丁寧に描かれている。これが私にとって救いだった。

私は集団でやる競技が大嫌いだった。チームでプレーする競技のアニメや漫画もいまいち良さが分からないほどである。部活は吹奏楽と合唱をやってきたけれど、他者と演奏する喜びを分かち合えず引退してしまった。まぁ、集団行動が大嫌い・理解不能な状態だったのである。

その代わりと言ってはなんだが、ピアノは大好きだった。もうここ5年近く弾いてないけれど。自分の感情や思い、表現したい妄想をダイレクトに楽器にぶつけて表現できる、そして孤独に練習した分だけ上達できるからだ。だから個人で表現するフィギュアスケートという競技とは相性が良かったのかもしれない。

YOIは演技中、選手のモノローグがある。これがまたリアルなのだ。自分の表現したい世界を紙芝居のように頭の中で展開する者や、ミスしたときに冷静に言葉で自己分析して立て直す者。まだ曲に「踊らされて」いてこなすのに精いっぱいな者。かつて自分がピアノの発表会やコンクールに出ていた頃のことを思い出さずはいられなかった。己の葛藤と共に研ぎ澄まされる演技、終わりのない戦いに、魅了された。

私は今就活生です。他者と協力できる者、協調性のある者を求めます・・・そんな文言ばかり見て、自分の社会不適合さに落ち込んでいたところだったので、YOIを見て こんな生き方でもなんとかなるかも、と少し前向きになれました。就活も、もっと自分の良さを活かせそうなところに方向転換するかも。

それと!YOIのおかげでピアノも再開しました。自粛で時間も有り余っているのでね。あまりに曲が素敵だから!!!劇中で勇利がFPで使う曲を練習してます。ピアノは高校生の時に挫折して以来、また弾きたくなったら弾こう・・・と機会を待っていて、YOIを見てどーーーーーしても弾きたくなったので楽譜をDLして毎日楽しく弾いております。5年のブランクは怖かったけれど、本気で弾きたい曲と出会うと関係なくなりますね。来年、6年ぶりにピアノの発表会に出る気満々なのでとても気合が入ってます。

 

私も、かつての勇利のように自分に自信がない状態でピアノの発表会に出て失敗してボロボロになることがしょっちゅうで、すっかり心が折れてしまいました。でも、氷上で舞う勇利、ヴィクトル、ユリオや、(いきなり場面が飛躍するけれど)ジャニーズのコンサートや舞台でキラキラ輝く自担をたくさん見てきて、私もまた舞台に立ちたい、ピアノを頑張りたいと思えるところまで回復しました。ありがとう。あの時ジャニヲタなんてせずにピアノを続けていればよかったって後悔するときもあるけれど、舞台に立てることのありがたさや尊さは、生まれて初めて「お客さん」として楽しんだジャニーズから学んだので、舞台に立つ者として必要な学びだったと思います。そしてその総仕上げのYOI。お見事。

 

とにかく!!!YOIは最高なので!!!見てください!!!!!

 

 

おしまい