内省的な自己反省

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オタク、摂食障害(非嘔吐過食)を自覚する

 

※病院での診断は受けてませんが非嘔吐過食、ダイエット依存症の傾向があるオタクの話です。回復の方法は個人によって異なるので、ご自身に合った方法を見つけてくださいますようお願い致します。

 

 

その昔、私はクソデブ二次元オタクだった。

しかし BL、やおい と言われるものやその手の二次創作が苦手だった。

私が高校生の時、学校でもTwitterでも周りは公式や原作の解釈もスルーでとりあえずくっつけとこ、みたいな風潮があった。

公式も病気なんじゃねぇか、みたいな作品が豊作な時期でもあった。

私は旬ジャンルに飛び込むよりも、自分の好きな作品を原作に忠実に深堀するタイプ かつ 百合とNLを好むオタクだったので、その波に乗れなかった。

その劣等感と、「腐女子になったらさらに太る」という謎の偏見で、BLチックな作品や二次創作には一切手を付けなかった。

さらに、アニメオタクと声優オタクをこじらせて受験失敗&激太り、という経験をしたのでアニメを見るという趣味も封印した。

大学生になった。

高校生の二の舞にはなるまい、とアニオタの道には行かず、若手俳優のオタクとジャニヲタへと化けた。完全にリアコ寄りの人間になった。

若手俳優もジャニーズのアイドルも、生身の人間が相手だ。太ることは許されない。痩せていれば、可愛くなれば、ファンサだってもらえる。それに、それを口実にダイエットだって頑張れる。「あなた(アイドル)」と「わたし(ファン)」の関係性が、心地よかった。

ダイエットして、可愛い服を着て、髪を染めて、ネイルをして、好きな異性からファンサを貰う。貰えなくても、友達と楽しい思い出を作れる。

だけど、それも長く続かなかった。現場前のダイエットの反動による過食とリバウンド。ムキになってさらに現場の予定を入れてまたダイエット。

こんなんじゃ、現場に入れない。担当から、ファンサが貰えない。「あなた」と「わたし」の関係が、私の首を締めた。

効果があるのかも分からないエステに課金した。過食を治すためという名目で怪しいスピリチュアルにも課金した。エステへの課金の他にもチケットやオタク用のお金を稼ぐ為に働きまくった。疲れて、疲れて疲れてプツンと切れて、過食して。止まらない自己嫌悪。苦しかった。

非嘔吐過食が基本だったけど、後輩が誘ってくれたSixTONESのコンサートの数日前にも過食が止まらなくて、担当がいない現場なのに太った状態で入りたくなくて、無理やり酒を煽って全部吐いた。今思えば何やってたんだろうってなるけど、当時はこれで安心して現場入れる!ってルンルンだったから恐ろしい。

何を食べるにしても、トレーニングをするにしても、「担当の目」「オタクの目」に監視されているようで、辛かった。

そんな私に転機がやってきた。

コロナによる現場の延期。

現場がなくなってしまうのは悲しかったが、現場に合わせて無理やりダイエットしなくてもいい、好きなものを食べてもいい、という安堵感があった。

摂食障害を治すためにはまずは太ってでもちゃんと食べることが大事だと学んでからは、

過度な糖質制限をやめて、3食プラスおやつ。これを続けた。現場もない、バイトも学校もない、人目に晒されずに済むから安心して太れる。このお陰で3月からしっかりご飯が食べられるようになった。

それと、現場がない分の暇つぶしに、アニメを見始めた。あれだけアニオタには戻らないと言いつつ、暇を持て余すと食べてしまいそうなので、面白そうな作品を見た。

前回の記事に書いた作品にどハマりした。(この記事では敢えて伏せます)

その作品に使われているピアノ曲に感動して、楽譜をダウンロードして弾いた。すごく楽しかった。

ちゃんとご飯を食べるようになってから7キロ近く太ったけれど、太ってもピアノがあれば生きていける!というくらいにはピアノが楽しかった。練習が楽しくて、食べることや太ることに対する興味が圧倒的に薄れた。痩せていることが全てではない、と体感できるようになった。

それと、そのアニメの特性にも救われた。その作品は、(腐向けかどうかは置いておいて)腐向けとも揶揄されるくらい露骨な描写が目立ったが、夢女子(≒リアコ)として自分が介入できないシステムに救われた。あと単純にストーリーが尊い。笑。

推しと推しだけで完結される世界。自分が一切入らない世界。BLにはまったら太る、という謎の偏見は、推しからの視線が全くない世界に身を置くことになるから女が磨かれなくなるのではないか、という恐怖が原因だったと思う。

だけど私の場合は、自分の容姿を気にするあまり心身共にボロボロになっていたので、BLやブロマンスのような「あの子」と「あの子」の世界に思いを巡らせたほうが幸せになれるのかもしれないということに気づいた。

実際、その作品の他にもコードギアスルルーシュとスザク、ガンダムSEEDのキラとアスランの関係性を考えている間はめちゃめちゃ心が満たされていた。根っこが二次オタすぎる...

完全に余談だが、支部のそういう作品も読めるようになった。昔の苦手を克服してしまったし、容姿のコンプレックスの原因だと思い込んで忌避していたジャンルによって救われたのは、誠に皮肉である。

腐女子であろうとなかろうと、相変わらずコスメも服も好き。過食も克服してある程度まで太れば自然と自分に適した体重に落ち着くはず。それに、太っていてもピアノもあるし、BLやブロマンスを楽しめる心の余裕もあるから大丈夫!というメンタルで自粛の日々を過ごしている。

ジャニーズは、現場熱は落ちるかもしれないけれど、ゆるゆるオタクができればいいな、と思っている。もしかしたらしれっとオタ卒してるかもしれない。流れに身を任せて楽しめればいいな。

 

摂食障害って、骨と皮だけの状態になった拒食症とか、大量に食べて全部吐く過食嘔吐が主に知られているけれど、私みたいな 吐かないけれど太ることに対する嫌悪感が異様に強い・だけど大量に食べてしまう、、、という症状も含まれていると思うんです。体型もガリガリというよりはむしろぽっちゃりだったり。私がそうです。意外といるんじゃないかな...

 

これを読んでくださった方の中で私と同じような悩みを抱えている方の、何かのきっかけになれたら幸いです。

 

おしまい